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式場持ち込みしたい人必見!事前に知っておきたいウェディング業界の裏話

持ち込み料ってなに?

どう相談すればいいの?

そもそも聞いちゃまずいことってあるの?

 

結婚式に外部のカメラマンや司会者を持ち込む際に、持ち込み料が発生することはよくあります。

「余分なお金なら払いたくない」そう思うのは人ですから仕方ないことですよね。さて、そんなときにあなたはどうしますか?

きっと、ネットで回避する方法を調べますよね。

ネットでは色々な回避方法が紹介されていると思いますが、あまりその理由についてはふれられません。

 

今回は、その背景をお伝えしたいと思います。背景を知ることで、交渉の仕方や考え方が変わるはずですよ。

ウェディング業界の仕組みを知ろう

結婚式は会社のあつまり

結婚式にはたくさんの「会社」が関わっています。例えば下記のような会社があります。

  • 写真を撮影するのは「写真会社」
  • 会場を飾る花を用意するのは「花屋」
  • プロフィールムービーなどの映像を用意する「映像会社」
  • 音響をコントロールする「音響会社」

などなど、このような様々な会社が集まって行われています。

どんな業界でも同じだと思いますが、これらの会社には上下関係が存在します。

 

プロデュース会社はまとめ役

ブライダルプロデュース会社、って聞いたことありますか?これは、先に紹介したような各種会社をまとめて、1つの結婚式をプロデュースする会社です。

まとめることでブランド感やテイストの統一を行ったりします。

 

例えば、セブンイレブンを想像してください。

セブンイレブンの店内にはいろいろな会社の商品が並んでいますよね。

カルビーのポテチもありますし、いなばのライトツナも、集英社のジャンプもあります。でも、コンビニにある商品は統一感があります

 

それは、世の中にある数多くの商品からセブンイレブンが「コンビニに並べる商品」として選んでいるからです。いわゆるセレクトショップみたいな考えですね。

 

ブライダルプロデュース会社はセブンイレブンみたいなものです。僕は写真の会社をしていますが、僕たちはカルビーにあたります。アルバムなどの商品がポテチですね。

そしてあなたは、ここに並んでいるもの以外は買うことができません。

 

プランナーさんはセブンの店員

ブライダルプロデュース会社に所属している人で、あなたに直接接客をするのが「プランナーさん」です。

いろいろな商品を提案し、組み合わせを勧めたりします。つまりさっきの例えで言うならば、セブンのレジの人がプランナーさんです。

 

普段あなたが接することができる人はプランナーさんだけで、僕たちは製造してる側なのであなたにあうことはありません。

カメラマンは商品を「置いてもらって」いる

さて、僕達カメラマンが置いているアルバムなどの商品は、僕達が販売しなくてもプランナーさんが売ってくれることになります。

あるいはプロデュース会社(セブンイレブン)という場所に置いてもらっているだけで販売につながります。

 

タダで?

もちろん違います。

 

僕たちは商品を置いてもらい、販売してもらう代わりに「マージン」を払っているんです。

きっとカルビーさんとかもセブンイレブン(正確にはセブン&アイグループさん)と提携しているのでしょう。

決まった方法でお金を払っているはずです。

自社箱とアライアンス

次は結婚式会場の話をしましょう。セブンイレブンから頭を切り離してくださいね。

さて、プロデュース会社が入っている結婚式場には主に2つの形態があります。

 

  • 自社箱(じしゃばこ)
  • アライアンス

などと呼ばれる事が多いです。

 

自社箱とは

自社箱とはプロデュース会社が建てた建物で、結婚式を行っている場合を呼びます。

箱というのは「人が入る場所」的な意味ですね。自前の結婚式会場です。

 

平日も休日もプロデュース会社の社員が駐在していて、結婚式本番から見学の案内までしてくれます。

 

アライアンスとは

アライアンスとは、例えばレストランなど。

土日だけ結婚式営業しているところはこの形態が多いです。

平日は普通のレストランとして営業しています。要するに、プロデュース会社が場所を借りている状態です。

 

こちらは結婚式の日にしかプロデュース会社の人はおらず、基本的にはレストランスタッフで平日は営業しています。

 

結婚式の日はいろいろな形態があるようで、レストランスタッフが務める場合もあれば、結婚式用のスタッフを雇っている場合もあるようです。

アライアンスの会場もプロデュース会社の下ですが・・・

アライアンスであっても、レストランはプロデュース会社と商業的に契約を結んでいるので、プロデュース会社にお金を払っています。

 

そのためプロデュース会社が上の立場ですが、現場で動いてくれているのはレストランスタッフのため、現場レベルではそれなりに対等に近い立場の場合もあります。

 

特に設備的な面では、あくまで「借りている身」のプロデュース会社も強く言えません。

 

例えば壁を傷つけるようなイベントや、店内を汚しかねないイベントはお店側から断られてしまうからです。また、そうなると今後の関係に問題が出るでしょう。

そのため、それなりにお店側も発言権はあるのです。

ウェディング業界ピラミッドの上部は「場所」と「プロデュース」

ウェディング業界の仕組みをピラミッドに置き換えた場合、プロデュース会社を頂点に以下の序列になっています。

 

  1. プロデュース会社
  2. 会場
  3. その他業者

 

その他業者は写真や映像、ドレスや音響等その他全ての会社が入ります。

場所(会場)によって少しずつ違いがある

このピラミッドは一定のものではなく、場所(会場)によってアレンジが入ります。

 

例えば僕が以前いた場所では、プロデュース会社がドレス屋さんを母体として発展した会社だったので、ドレス屋さんはかなり強い感じでした。

 

プランナーさんとは同じ会社の別部署くらいの関係になるので、僕達よりも上になるのです。

 

他にも、現場の指揮系統の問題や「ならわし」で序列が決まっている場合もあります。

中にはアテンドさんがプランナーさんよりも強い場所もあり、いろいろな結婚式場があるのです。

「持ち込み料」と「独占契約」の深い関係

さて、ちょっと例外にも触れましたが、基本的に一番上はプランニング会社の窓口であるプランナーさんだと考えていただいて大丈夫です。

それではこのあたりで今回の主題の持ち込み料に話を移していきましょう。

 

今の主流は「独占契約」

現在、写真屋さんはプロデュース会社に売ってもらい、マージンを納める代わりに「独占契約」を結ぶことが多いです。

 

この独占契約とはプロデュース会社に来た注文は全て契約している写真屋さんがもらえる契約です。

 

こう聞くとものすごく魅力的に感じますが、仕事量がすべてプロデュース会社に委ねられてしまうのでかなり厳しい状況のところが多い印象です。

 

そして、この独占契約のところに他の写真屋さんを持ち込むのが「持ち込み」です。

 

もともと結婚式場は持ち込みが主流だった

今でこそプロデュース会社の傘下に入ったような状態で結婚式が行われていますが、もともとそうだったわけではありません。

 

実は、もともと結婚式は「持ち込み」が主流だったんです。

 

バブル期に結婚式産業が盛り上がって、写真にもスナップが出てきました。

今では老舗と呼ばれるような写真屋さんはこの頃出てきたところが多いんです。そ

して写真屋さんはゼクシィ等に広告を出したりして、直接お客様から注文を貰って撮影していたんです。

 

そして独占契約へ

まあ、バブルがはじけてお金がなくなったり、外部の写真屋さん使われるとお金がプロデュース会社には全く入ってこないこともあり、業界全体がこの「独占契約」の流れになりました。

 

それでも、人気がある写真屋さんはどうしても持ち込まれてしまいます。そこで、設定されたのが「持ち込み料」です。

 

持ち込み料は「攻め」も「守り」も強い

この持ち込み料にはかなり大きな効果がありました。プロデュース会社からすればマージン代わりのお金が取れるし、お客様(あなた)側からすれば、こんなかんじ。

 

  • 会場の写真屋さんが20万円
  • 持ち込みの写真屋さんが18万円
  • 持ち込み料が5万円
  • 合わせると23万円で高くなる
  • なので会場の写真屋さんにしよう

 

と、なるわけです。持ち込み料は金額設定に決まりがないので、いろいろな設定の会社があります。

中には裏メニュー的に3万円程度の場合もあれば、30万円という本気で持ち込ませる気がない金額まであります。

そして、これはカメラマンにも大きな壁になったんです。

持ち込み料が産んだ闇

写真屋さんの子会社化

独占契約下にある写真屋さんは、複数の収入源があればいいですが、提携先が少ないとかなり困ってしまいます。

 

なぜなら、独占契約しているところに契約を破棄されてしまったら倒産待ったなしだからです。

 

こうなると企業は隷属状態になります。上の言うことには逆らえず、完全な上下関係ができるのです。もはや「子会社」であるかのように。

しかし、それだけではありません。

 

商売を広げさせない障壁

じゃあ、色んな方法で売って売上増やせばいいじゃん。って思いますよね。

でも、増やせないんですよ。だって、他の場所に入るには「持ち込み料」がかかるから

専属契約では苦しいけれど、注文を直接受けることが難しくなります。そして、その対策が取られます。

2つの持ち込み料対策

その1:値下げで対応

持ち込み料を取られても専属の業者よりも安くなるようにすれば、注文してもらえますね。

つまり、ギリギリまで値段を下げたんです。

 

その2:抜け穴を用意

結婚式場に「友人として」入る。という方法を聞いた頃がある人も多いと思いますが、これがそれにあたります。友人として入ってしまえば「業者ではない」ので持ち込み料を払わなくていい。というやつです。

いい考えに思えますか?しかしコレも考えものなのです。

値下げのイタチごっこ

値段を下げた外部業者に対してプロデュース会社がするのは、提携会社への値下げ指示です。

 

つまり、価格競争が起きたんです。でも、もともとマージンを払っている提携会社はそんなに下げられる余力はありません。

 

マージンはもともと50%取られるようなケースも多く、結果として写真屋さんの体力を削ぎました。

個人や小規模の激安業者の登場

そしてここに割り込んだのが激安業者です。2万円とかで撮影してくれるようなところです。

若者の低収入化も手伝って一気に激安業者が流行りました。

ネットの口コミも近年では簡単に手に入るので「安く結婚式を挙げる方法」などで検索したお客様が大量に流れたのです。

限界までコストカットした結果

提携会社の写真屋さんにしろ激安業者にしろ、コストカットしまくった結果、未熟なカメラマンを生み出しました。

もちろん、ちゃんとした人もいますが、そうでない人も多いのが現実です。

 

要するに、教育コストまでかけられなくなってしまいました。給料の高いベテランカメラマンよりも、安い新人を使ったほうが安上がりですし、そうでないともたないのです。

持ち込みが嫌われるもう一つの側面

未熟なカメラマンが登場した結果、結婚式の現場が困りました。

 

結婚式のルールがわかっていなくて、現場で自由に振る舞うカメラマンが増えたのです。

例えば「時間を守らない」「入ってはいけない場所に入る」「進行の邪魔をする」等です。中には「身だしなみが汚い」なんてケースすらあります。

 

持ち込みが現場スタッフに嫌われる原因がここにあります。「何をするかわからないやつを入れたくない」んですよね。

 

持ち込み禁止は、写真好きのお客様からは「持ち込みを嫌がる」ことで嫌なやつとして見られてしまうことが多いですが、現場スタッフは自分の仕事をちゃんと回したいが故のことですから、仕方ないのです。

持ち込み業者は制限が多い

現場

「それやっちゃダメです」

「それもダメです」「禁止です」

 

結局、何をするのかわからないカメラマンは現場に行動を規制されてしまいます。

 

経営的な戦略

あるいは経営側の観点からすると、提携のカメラマンしか撮影できないポイントを用意することで優位性を出して販売する、という意図で禁止事項を設けられてしまいます。

ただの嫌がらせ、身内への得点稼ぎ

ちょっと残念ですが、これもあります。ですが、今ここまでに書いたような背景を知らない末端のスタッフには仕方のないことです。

「外部業者=ダメ」としか教わっていなければ、そうなってしまっても仕方ないと思うの

まとめ

最後に持ち込み時の注意をまとめましょう。

  1. そもそも持ち込みできる式場にする
  2. 持ち込み禁止ならきちんと「カメラマンの実力」を伝える
  3. 当日の不便はある程度覚悟する

迷惑をかけられたくないだけの場合は2で解決できますから、きちんとプランナーさんに交渉してみましょう。

 

もし、あなたが「友人として」持ち込みを検討しているなら、それを隠すことになりますから、多少の妨害は覚悟しましょう。

挙式も2ショットも撮影禁止なんてこともありますから、覚悟が必要です。

いい結婚写真が撮れるよう応援しています。


Photographer / Writer

YOSHIAKI KOBAYASHI

埼玉の田舎で奥さんとのんびり暮らしています。猫が好き。


「写真を撮る人も、映る人も、幸せな仕事がしたい」小さな思いから始めた結婚写真。未経験で飛び込んだ世界で待っていたのは、厳しい修行。

 

8年で1000件以上のカップルを写しながら、技術と心構えを叩き込まれる日々……そんな厳しい環境でも支えてくれたのは、お客様からの「ありがとう」でした。

 

好きなことは頑張れるもので、社内成績は5年連続で全国一位に。でも反面、ガチガチに規制された結婚式の世界を知り、変えたい気持ちが大きくなりました。


「なら、自分でやっちゃおう」と独立。大切に撮りながらも堅苦しくなく、笑い合いながら一緒に結婚式を作っていくような撮影を心がけています。

WRITERS ARTICLE

埼玉の田舎で奥さんとのんびり暮らしています。猫が好き。


「写真を撮る人も、映る人も、幸せな仕事がしたい」小さな思いから始めた結婚写真。未経験で飛び込んだ世界で待っていたのは、厳しい修行。

 

8年で1000件以上のカップルを写しながら、技術と心構えを叩き込まれる日々……そんな厳しい環境でも支えてくれたのは、お客様からの「ありがとう」でした。

 

好きなことは頑張れるもので、社内成績は5年連続で全国一位に。でも反面、ガチガチに規制された結婚式の世界を知り、変えたい気持ちが大きくなりました。


「なら、自分でやっちゃおう」と独立。大切に撮りながらも堅苦しくなく、笑い合いながら一緒に結婚式を作っていくような撮影を心がけています。

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